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Kaigi on Rails 2022に参加・登壇しました

先日のKaigi on Rails 2022に参加し、「sassc-railsを利用している我々は、Sassの@importの非推奨化をどのように乗り越えていくか」というテーマで登壇しました。

Sassの@import構文の非推奨化にまつわる周辺知識をざっくりと理解しつつ、さてどのように移行を進めていくか、という実践的な内容となりました。

Proposalを出した経緯

今年の3月、業務中にSassの@import構文が非推奨になることを知り、移行期限も(発表で話した通り延長されましたが)同年の10月1日までということだったので移行について軽い気持ちで調べ始めました。

元々Sassに明るいわけではなかったので、「そもそも@useは何がどう変わるんだ?」「sassc-railsは何をしてくれてるの?」「dartsass-railsに切り替えてみたら全くビルドできない😇」「というかcssbundling-railsの方がいいのでは?いいのか?」などわからないことだらけで、かつRailsでの@useやDartSassの情報も全くと言って良いほどなく、苦労して情報をかき集めたのを覚えています。

そんな折にCFPの募集を知り、sassc-railsは多くのプロジェクトで使われているものの非推奨の話題は全くと言って情報がなかったものですから登壇内容として価値を出せるかも?と思い提出したところ、採択いただきました。CFPの審査のある登壇は初なので、採択が決まった時は嬉しかったですね。

Kaigi on Rails _2022_ new

Kaigi on Railsの2週間前に開催されたプレイベントにも参加しました。タイムテーブルの見所をチーフオーガナイザーである大倉さんとうなすけさんが紹介するということで、「自身の発表はどういった内容が期待されているのだろう」と参考にさせていただきました。メモに残っている話されていた内容はこちらです(要約です)。

  • okura san: プロポーザルを見たときに、うん、知りたい、と思った
  • okura san: トップクラスの「明日すぐ使える枠」では、sassc-rails使ってるプロジェクトは多そう
  • unasuke san: dart実装に移ったことを知っている方も少なそうだし、知ってても惰性でsassc-railsを使っているプロジェクトは多そうなので、どのように脱出するかを知りたい
  • okura san: Sassは日本語の資料も少ない

やはり「明日すぐ使える枠」として期待されていそうだなーということを再確認し、移行における実務的な話題にフォーカスした内容に調整しました。

本番

今回のKaigi on Railsは登壇方法に録画とライブの二つがありましたが、ライブを選択しました。録画の場合動画提出の締め切りが1ヶ月前ほどだったため、ギリギリまで調整したいだろうなあというのがライブを選んだ理由です。

Twitterのハッシュタグを追いながら発表していました。内容としては一部のエンジニアに刺されば良いと考えていたので、Twitterの反応も「あとで読む」系のものがちらほらあったため良かったかなと思います。Sassの移行をするエンジニアがスライドを見返して参考になれば何よりです。

SpatialChatでも何人かの方とフロントエンド系の雑談ができました。大倉さんと話した際に「Rails7のフロントエンド系のCFPが今回はあまりなかった」と話されていたのが印象的でした。自分も技術選定をするならReactを選択してしまうので、Hotwireがプロダクションでどれほど使われているのかは気になるところです。

トーク

他の方のトークもどれも良かったです。ursmさんの大量塩基配列登録申請システムができるまではWeb技術を駆使した総力戦とも言えるようで最高でしたし、shshimamoさんのモノリシックRailsアプリケーションをモジュラモノリスへ移行しているnoteの事例はpackwerk事例を日本の大規模サービスでそこまで聞かないのもあり、非常に参考になりました。発表の後noteさんのブースではファシリテーターの方とともに公開Q&Aをやられていて、自分もいくつか質問させていただきました。

終わりに

このような素晴らしい場を提供していただいたKaigi on Railsの運営の皆様、ありがとうございました。 来年のハイブリッド開催も楽しみにしています。